いまドイツのデザインに熱い視線が注がれている。クルマに代表される大型の工業製品から生活雑器まで、その領域は広範囲にわたる。性能や機能性はいわずもがな、無駄のない、しかし愛着のもてる意匠こそその身上と見受けられる。ドイツ的デザインの神髄とは、一時的なブームとしてもてはやされるような派手さや奇抜さにあるのではなく、いつまでも飽きが来ない堅実な形にこそあるのではないだろうか。言語と同様に、デザインの分野でも血縁性の強いオーストリア、スイスも含めてドイツ語圏3か国のデザインを眺めるぶらり旅を試みる。
Last updated: 2013/3/8